8月1日 金曜日 朝は晴れ
今朝も早くから豆腐を買いに行く。そして、午前中から泳ぐ。
キャンプ場の目立たないところに食堂があり、午前5時頃から営業している。
そして、平日は朝の9時か10時頃には閉まっている。
開店時間は安定しているが、閉店時間はまちまちだ。
早い時間には、地元のおじさんおばさんで店は賑わっているのだ。
海水浴客を当てにしてない。
興津の町の中に、食堂みたいなところがいくつかあるが、
ほとんどが、モーニング主体で午前中だけの営業が多い。
どうやらモーニングを外で食べる人が多いようだ。
ジンちゃん家族は青松棟という建物の6畳の部屋を借りている。
エアコン付きの部屋で、シャワーと炊事場とトイレは共同で大人一人2,100円だ。
設備は古いがクーラーの涼しさはちょっと羨ましい〜〜。
今日は珍しくお昼を過ぎても食堂が開いている。
それを見つけたジンちゃんが、食堂でなんか食べようよと誘ってきた。
僕らは作って食べたから行かないと言った。
そんじゃ、おれらでいくわと言って食堂へ行ったらもう雨戸が閉められていた。
まんまとフェイントをかけられた。
気の毒なのでインスタントラーメンを食べさせた。
その後すぐ、美味いものが食べたい! どこか食べに行こうよ!
とジンちゃんが言うので、
事前に調べていた窪川町のはずれ峰にある、
窪川牛を扱う 『焼肉 峰の上』という焼肉屋さんへ
夕方早くから行くことにする。
運転手兼、案内人は僕で、焼き肉代はゴチだ!
『焼肉 峰の上』
四万十町峰の上17 ?0880−22−3066
営業時間 11:00〜21:00 定休日 木曜日
山道上って、遠路はるばる行ってきましたが、
その甲斐あってめちゃめちゃ美味しく腹いっぱい食べました。
帰りは窪川の町のホームセンターやスーパーへ寄って買い物。
今夏はいつもどおり時間は取れるがお金は無い。
今年も八重山に行きたいところだが無理だ。
ガソリン代の高騰で走り回るのも出来ない。
けど、あまり近場での長期は嫌だ。海で遊びたい。
往復の燃料代と高速代は痛いが、
高知県の海岸でキャンプを中心に旅をすることに決めた。
7月27日 日曜日
毎夏、仕事をハードにこなして旅に出るんだが、
今年は不覚にも肝心な時に夏風邪をこじらせて寝込んだのでメリハリなく夏休みに入った。
旅の準備でいろいろと買い出しするが、あっという間に壱萬円札が飛んでいく。
お金を手に入れるのは本当に大変だが、手放すのはいとも簡単だ。
午後7時過ぎ、夕立の中、出発。
日曜日の夜の下りの東名高速道路は空いている。順調だ。
愛知県に入り豊田JCT(ジャンクション)から伊勢湾岸自動車道へ。
このルートは初めて通るが、道は広いし夜景が美しく気持ちが良い。
四日市JCTから東名阪自動車道〜亀山JCTから新名神高速道を走って、
滋賀県の草津JCTで名神高速道へ入った。
瀬戸大橋を渡り切る頃には明るくなってきた。
高知自動車道で高知県に入ってすぐのPA(パーキングエリア)で仮眠を摂る。
ここは山の中で標高が高く涼しい。
7月28日 月曜日
高知自動車道の終点、須崎東ICまで走り切る。
ETCの深夜割引を使用したので高速代40%の割引だ。
高知県須崎市は高速を降りてそのままバイパスを走るとお店が無いので旧道へ回った。
お目当てはモスバーガー。10時開店には少し早いので、
隣のドラッグストアーで買い物して待った。
このドラッグストアーは食品も充実していてしかも値段が安くてびっくり。
ガソリンスタンドもところどころにあり、レギュラー177円くらいで東京と変わらない。
国道56号線を走って中土佐町の久礼という所にもガソリンスタンドはあるしスーパーもある。
心配はない。
高知県窪川町興津 小室の浜に向かっている。
ここが目的地だ。
2002年の夏、四国をぐるりと回った時に一度訪れたことがある。
国道から峠越えのくねくね道の一本道しかなく、
そのどんづまりに小室の浜がある。
地図で見つけたら行ってみたくなったからだ。
今回、ここの海とキャンプ場が頭に浮かび行くことに決めた。
興津には青少年旅行村があり、海岸近くの松林の中でキャンプが出来る。
興津への入り口の難所、興津峠は途中から興津坂トンネルが出来ていて、
少しだけショートカット出来た。トンネルを抜けると遠くに景色良く小室湾が見えた。
ここからは車がすれ違い困難な細いくねくねの下り道がしっかりと残っていた。
一度だけ、視界の悪いカーブを勢いよく上がってきたダンプとぶつかりそうになった。
興津青少年旅行村 興津キャンプ場
受付で5日分の前払いする。
テント一張り 一日2,000円
2002年は900円だった。
テントサイトを見渡して、う〜ん、こんな所だったっけ?
頭の中のイメージとギャップがあって、ちょっとがっかりした。
以前は松林が鬱蒼として、その間にテントを張った記憶が残っていたが、
今は明るい松林になって、4段ぐらいのひな壇状に芝が張られたテントサイトがある。
着いたときには、一番奥の高い壇上の海の見えるサイトにテントが張られているために
ロケーションの悪いサイトしか残っていなかった。
興津キャンプ場を選んで失敗したかなあ〜と思ったけど、
海を見たら、やっぱいいし、トイレ・シャワー(3分間100円)・炊事場など綺麗だし、
管理人さんもとても感じが良かったので気持ちを決めて、
トイレなど施設に近い場所にテントを張った。
暑い中、せっせとテントを張って、海に行こう思ってたら波が高くなって遊泳禁止になった。
けど、管理人さんが通りかかって、
子供を遊ばせるなら堤防の向こう側へ行けば波も高くないから大丈夫だと言った。
そこは河口で波も無く砂地でひざ下くらいの深さがずっと続いた。
水は綺麗だし暖かった。
一丁 130円 味が濃くって美味しい!
朝の5時から営業しているが、6時頃からの方がいいとお店のおばちゃんが言った。
午前中は天気が良かったが、昼を過ぎると遠くの空でゴロゴロいいだし、
ほどなく激しい雷雨となった。
雷が怖くてテントにいられなく自動車へ避難した。
エンジンを掛けてエアコンなんか入れたから快適だ。
夕方、雨が止んだので浜の端っこまで砂浜を歩いた。
海水浴場となっているキャンプ場付近は綺麗だが、
そこ以外は砂も黒っぽく漂流物も多くあまり綺麗ではない。
ところどころウミガメが上がった形跡があった。
午後7時過ぎ、ヘトヘトな顔をしてオカリナのジンちゃんが新しい家族を伴ってやってきた。
旅で合流するのは麦が1年生の時の沖縄以来の久々だ。
7月29日 火曜日 晴れ
地図を見ると、興津の町中に「竹の屋敷林」と赤点があるので、
どんなものかと麦と凜を連れて散歩に出る。
キャンプ場を出て橋を渡ると駐在所がある。覗いてみると駐在さんが机に座っていた。
アルミサッシの戸を開けると、エアコンがガンガンに効いていた。
この時点で、駐在さんは不機嫌な顔をしている。 笑
僕は構わず尋ねるが要領を得ないので、なかなか駐在さんに伝わらない。イライラしている。
そのうち解って、指で示しながらあっちの集落の方で、竹を生垣に使ってる所があるけど、
見に行くほどでもないと言った。 ああそうですか、ありがとうございます。
と言ってもあいかわらず不機嫌な顔で、最初に見たように頭を下げ作業に戻った。
何をしてるのか判らないけど、いちおう作業にしておこう。あ〜涼しかった。
戸を閉めて、なんとなく駐在所の中を覗いたら、そのままの姿勢だった。笑
日向は日差しがきつい。 なるべく日陰、日蔭と歩く。
小学校の所で携帯が鳴った。
見たことも無い電話番号だった。
電話に出てみると、27年ぐらい前に西表島の鹿川湾で出会った日野さんからだった。
(写真の真ん中の帽子を被った人)
旅へ出る前に、石垣島の太朗窯を開いている堀井さんから
僕のホームページの鹿川の話を観て、この人知ってるとメールをもらった。
そして、堀井さんは今も日野さんと連絡を取り合ってるという。
僕は日野さんの住所を教えてもらい、昔の写真と連絡先を書いた手紙を送っていたのだ。
鹿川で会った以来だが、日野さんの声は僕の記憶の中の日野さんだった。
感激。
旅から帰ったら遊びに行くと約束して電話を切った。
でっかかった波は落ち着き、遊泳禁止が解かれた。
僕らはさっそく泳ぎを楽しんだ。
が、僕は夕方から具合が悪くなってきた。
喉の痛みと関節の痛みがぶり返してきのだ。
熱もあるようだ。あ〜あ・・・
テントでゴロンとしていると、僕らのすぐ上の一等地にテントを張る家族が撤収し始めた。
頃合いを見計らって、僕らは素早く移動。
やっぱここがいい!
バンガローはいっぱいだが、テントを張る人は少ない。
常駐テントの男子高校生5人組と神戸から来た家族と僕らだけ。
8月2日 土曜日 晴れ
朝から海を見ながら酒を飲む。
キャンプ場の目の前の海岸の遊歩道は地元の人の朝夕の散歩コースになっている。
あっちサイドとこっちサイドで人間ウォッチングだ。
犬を飼っている方が多く、大小さまざまな犬を連れての散歩だ。
ヒモを放して散歩の人もいる。 そういう犬はたいがいおとなしいからいいとして、
困るのは、ところかまわず落とされる犬の糞だ。
誰として、自分の犬の糞の後始末をする者はいない。
あっちこっちにトラップというか地雷がしかけられている。
僕のテントのすぐそばの芝にも、
へたな人間より大きな糞がゴロンゴロンしている。
小さな子どもたちが走り回っているのを見るとハラハラ心配だ。
生まれてこのかた、何度かウンコを踏んだことがあるが最悪だ!
よそ者が勝手に来やがって! っていうのはあるかもしれないが、
このマナーだけでも改善してもらいたい。
この糞のことを管理人さんに言うと、快く始末してくれたけど。
夕方、酔いも醒めてのんびりしていると、3歳の凜が海に入りたいと言うので、
海パンだけで海に入ってのんびり泳いでいたら、
突然、胸に激痛が走った。やられた・・・クラゲだ。
昔にやられたカツオノエボシぐらい痛い。
みるみるうちに右胸にミミズ腫れが出来た。しゃれにならない痛さだ。
いつもならラッシュガードを着ているのに・・・
気持ち良さそうに泳いでいるジンちゃんを横目で見て、
凜を抱き上げそっと岸へ上がった。
ジンちゃんも、痛っ!となるのを期待したが、
危険を察知したのか、そそくさと上がってきた。
くそ〜〜!
僕の胸のミミズ腫れを発見した彼はガハハと大笑いした。
お〜ヤバイヤバイと。
8月3日 日曜日 晴れ
のんびりする。
午前中に海に入るが、木くずや海面にゴミが多くなり海が汚くなった。
そろそろここの滞在も潮時かな。
日曜日だというのに海水浴客は少ない。
気が進まないまま泳いでいると、左足のひざ裏がピリピリ。
うっ、またクラゲにやられた。
今度のは、よく刺される程度のもので適当にひりひりする。
なんで僕だけ刺されるんだろう?
お笑いのザブングルのように、悔しいです!!
キャンプ場や海岸を走りまわっていた少年。
この子はやっぱり『たっくん』なのかなあ〜
興津の『竹の屋敷林』
昔はどこの家もこのように竹の生垣だったが、
年に3,4回の手入れなどが大変で高齢化も進み、
今ではブロック塀などが多くなってきた。
7月30日 水曜日 晴れ
朝5時・正午・夕方5時・夜9時と大音量でサイレンが鳴る。
昔はキリングフィールドみたいに管理されていると思ってたけど、今は気にならない。 笑
今日は泳ぐのを止める。
喉の状態が悪くなっている。
午後3時前、キャンプ場の自転車を借りて小学校の隣の診療所へ行った。
待っている患者さんはおばちゃんが2人と少ない。良かった。
受付と薬剤師を兼ねた女性と看護師さんと先生の3人で切り盛りしている。
少数精鋭、みんな出来る!って感じの雰囲気があり、嬉しくなってくる。
じっくり話を聴いてくれて、しっかりと診察してくれる。
東京の掛かり付けの医者にもらった薬の処方箋を見せると、
ずいぶんと古い薬を使ってるなあ〜、これは弱いから効かないよと言った。
頼もしい〜〜!
最後にお尻に注射を打って、4日分の薬をもらった。
キャンプ場に近いし、急病の時は安心だ。
しばらくすると痛みが和らいできた。
僕らのテントはテントとテントサイトの構造状、東西に長く張るしかなく東西に風が抜けるが、
ここの風は南か北から吹くので、出来れば南北に風が抜けるようにテントを張りたい。
ということで僕らのテントの中は暑い。
なんとか風が入るように工夫はしているが、きつい。
毎日朝早くから、管理人さんとおばちゃんの4,5人でテントサイトや海岸のごみ拾いをする。
海岸のベンチ横には吸い殻入れが設置されているにもかかわらず、
吸殻がぽつぽつと落ち、空き缶、ペットボトルが転がっている。
土日はきっと人がいっぱい来るだろうから、もっと不法投棄のゴミも増えるのかなあ。
7月31日 木曜日 晴れ
朝6時半頃になると、テント前の海岸に小学生たちがラジオ体操をするために集まってくる。
うちの近所でもやってるんだろうけど目にすることが無いから、なんだか懐かしい。
8時過ぎに、気になっていた噂の興津豆腐を買いに行く。
テントサイトの松林には、蟻地獄がたくさんいる。
いい波だ
我が家のテント
海を見ながら食事が出来る
小室浜の夕暮れ